2020年12月18日(金)
『どんど晴れ』みたいな「万座温泉日進館」の美人女将 [美人女将]
前回ご紹介した「リビングウェル」の、春号の取材で伺ったのが、標高1800mの白いお湯の温泉「万座温泉日進館」でした。
この万座温泉は、昔から湯治場として栄えた温泉地で、普通の観光温泉とは少々異なって、お客さんとホテルスタッフとの間に、家庭的な雰囲気があります。
なお、当時の取材記事として、左欄の「万座温泉」でもご紹介しています。
その場所は、有名な草津温泉から、白根山(もうひとつ別に草津白根山があります)に向かって、山道を行った先に、何軒ものホテルや旅館のある万座温泉郷の、その中でも高いところにあります。
バスが着いて、お客さんが次々に到着する頃、女将は玄関口でお出迎え。
優しい笑顔が、遠くまでやって来たお客さんの疲れを軽くしてくれるようです。
この『女将奮闘記』の取材で伺った2007年7月19日に、お会いした女将・黒岩麻利子さんは、神奈川県で12代続いた由緒ある家の長女でした。
旅館とも観光業とも全く無縁な、東京でフォーマルドレスのアパレルメーカーにお勤めのOLだったのだそう。
その麻利子さんが22歳の時、女友達のスキー検定に同行したスキー場で、インストラクターとその後輩の黒岩堅一さんの4人でコンパをして、一目ぼれした黒岩さんが猛烈プロポーズ!結局、知り合って7ヵ月後に結婚することに。
実家も旅館の女将なんてできるの?と心配したのだが、彼はパソコンで会計でもしていてくれればよいと言うので結婚。
本当は女将がどんなものかとわかっていたら、絶対結婚していなかったでしょうねと笑いながら、話してくれました。
そのとき、麻利子女将が言われたのが、当時のNHK朝ドラ『どんど晴れ』みたいなんです、という言葉でした。
盛岡市の老舗旅館「加賀美屋」の大女将・草笛光子の厳しい女将修行に耐え、やり遂げていくヒロイン・比嘉愛未に共感しているということでした。
※後の、東海テレビ制作の『花嫁のれん』(2010年〜)も、同じイメージかと思います。
今は、こうして顔なじみのお客さんに、笑顔で話しかけている麻利子女将ですが、始めのうちは、従業員に負けまいと、皆より少しでも多く仕事をしようとしていたそうです。
そんなある夜「貴女が現場にいたら誰が女将としてお客様を迎えるの?」と、誰かに声をかけられた夢を見て、仕事を任せられる部下を育てる大事さに、気付いたそうです。
こちらが、当時の万座温泉ホテル日進館の黒岩会長です。
そう、麻利子女将に猛烈アタックしたご主人さまです。
実は、会長職のほか、CDアルバムを出しているシンガーソングライターでもある泉 堅さんとして、
こうして、なかなかコンサートなど聴きに行けないお客様のために、広いロビーを活かしたフロアショーを演って、心が沸き立つようなことを、当時は提供されていました。
こちらが、2007年当時の「カルチャーヘブン泉 堅ショー」の様子です。
ご本人の他、友人のアーチストたちの協力でクラシックコンサートや、津軽三味線や、牧師さんのお話に至るまで幅広く、宿泊客のアフターディナータイムを盛り上げていました。
フロアショーも、高山にある温泉ホテルの強力な誘客策でしたが、ほかにも『まごわやさしい御膳』《体に良いと言う、ま=豆、ご=ゴマ、わ=ワカメ、や=野菜、さ=魚、しい=椎茸を使った料理》…(現在も提供中)
※夕食用は基本3パターンあり、3連泊のお客様に対応
取材時は、こうして調理室のお仕事ぶりも撮影させて(衛生管理の下)頂いたり、
快活な料理長さん(2007年当時)から、お話も伺えたり、観光バスツアーを離れた視点での、取材をさせて頂きました。
もちろん、肌にすごく馴染む白濁の湯(数多くの温泉を体験させて頂いた私のベスト1と言っても良いすばらしいお湯)源泉の良さが最大の武器でしょう。
※泉質・泉温…酸性硫黄泉の約80度の高温と27種類の泉質が万病に効果あるため、湯治客が多い。
あれから13年が経ち、HPで拝見したところ、現在のスタッフの皆さんは、営業部長の山田さんの他は、皆、新しい顔ぶれになられているようです。
それでも、いつか又、家族で泊まりに行ってみたいお宿であります。
Posted by 小池 泉壬 at 10時47分 トラックバック ( 0 ) この記事にコメントを書く ( 0 )
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