
2020年11月28日(土)
07年大河ドラマ「風林火山博」はこうだった [記念館・〇〇博]
観光バスツアーの目的地に、NHK大河ドラマ縁の地と史跡、そして、現地の観光振興を後押しする〇〇博が、クローズアップされたのが、この2007年の「風林火山博」だったのではないかと、思われます(少なくとも愛知では)。
※それ以前の2005年愛知万博は別格として
この時は、山梨県が特に力を入れており、甲府市内の中心部の「山梨県民情報プラザ」で開催されておりました。
私は、豊鉄観光さんの「春日居温泉の旅」の観光立ち寄り先として、「風林火山博」の取材に伺ったのですが、甲府駅前通り(平和通り)を南方面に歩いて5分という、市内中心部の商業ビルが会場だったので、少々戸惑いました。
以下、2007年1月25日の取材の思い出であります。
館内に入ると、即、土産物売場、といった雰囲気でした。
そして、こちらが「風林火山博」の入口です。
当時の入場料は、大人:600円,小中学生:300円でした。
入るとすぐに、この『なぜ信玄は刀を使わない?』というディスプレイが。
そして、甲府市民ボランティアが、親切丁寧に解説をしてくれるという、大河博の正統派的な運営でした。
次は『信玄と謙信 川中島の一騎打ち』で、かの有名な川中島合戦(何度かあったうちの一番有名な一騎打ちのシーンは、本当はなかったとか、説明されておりました。
次は『風林火山のルーツ』として、孫子の兵法書から、取った話と、信玄の情報戦重視について、のろしで、素早く敵の動きを味方に知らせる方法などが、解説されていました。
その次のコーナー『由布姫?湖衣姫?どっち?』では、テレビの「風林火山」の原作とおよぼしい、井上靖の「風林火山」では由布姫、新田次郎の「武田信玄」では、湖衣姫となっている諏訪氏の姫君の名、についての考察が展示されていました。
ずっと、見て・読むコーナーが続いた後だけに、この『復元 勘介の声』コーナーは、注目を集めておりました。
2007年1月当時では、なかなかの科学の最先端の感じがありました。
横は、山本勘介が高給でヘッドハンティングされたというお話です。
※もちろん、山本勘介役の内野聖陽(マサアキ)さんの声ではありません。
ほかに、いかにも歴史ものの博覧会らしい、信玄の居城「躑躅ケ崎館のジオラマ」もありました。
こちらは、戦略家信玄ではない、政治家信玄を表している「信玄堤」を構築した丸太と竹籠と石で出来た、今で言う「テトラポット」のような土木材の展示です。
信玄公に対する、甲府市民の情熱が窺い知れる展示です。
もっと、この「風林火山博」を特徴づけているのが、こちらの「百鬼丸」さんの製作工房があること。
今回の、武田二十四将の影絵などの、登場人物のアイコンの作者さんで、ご覧の通りの“雰囲気”のある方です。
もうひとつ、らしさが垣間見えたのが「武田検定」。
全10問のうち、0〜4問正解で5級、5〜10問正解で4級の認定書が、この場でもらえるようでした(0問正解でも?)。
これで、信玄公ファンが増えるのかと、オーソドックスで、なかなかの名案ではないでしょうか。
そして、やっと大河ドラマの「風林火山」ゾーンの入口がありました。
入るとすぐに、NHK大河ドラマらしい『人物相関図』が飾られていて、実は取材に行った私は、ここでほっとしたものです。
だって、当時のNHK大河ドラマの人気、あってこそのツアーでしたから。
さらに、ドラマで使用していた衣装や小物の展示コーナーとか、
女性のお客さんの関心を集めるであろう「輿入れ体験」コーナーと、続き
ちょっとしたミニシアターの「風林火山フラッシュシアター」などもあって、これこそNHK大河ドラマを体験できる博覧会を観に来たんだと、納得できるゾーンでした。
最後に、特に女性客の視線を集めていた、このコーナーを観て、最後に、もう一度土産物ゾーンを通って「ほうとう」や甲府名物「煮貝」、葡萄酒、葡萄汁…等々で、財布のひもを緩めた方も、多かったと思います。
※大河ドラマでは、晴信の正室・三条夫人を池脇千鶴さん、由布姫を柴本幸さんが、演じておりましたね。
Posted
by 小池 泉壬
at 14時07分
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